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好きなことについてひたすら語るブログです。

2つのまなざしと恐れ①(J型編)

MBTI

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 昨日、ISTPの友人と遊びました。ISTPとINFJ(筆者)は、ほとんど真逆の性格に思えますが、構成する要素が同じなのでなかなか学びの多い関係です。

 ところで、ISTP氏が「他人の目を気にする代わりに自分の目を気にしている」と言ったのが、筆者にとっては非常に印象的でした。判断機能については既に論じていますが(→心的機能の表と裏(判断編))、このときの解釈とはまた違った解釈が浮かびあがりました。今回のJ型編と次回のP型編の2回にわけて論じてみたいと思います。念のため、あくまで筆者の勝手な解釈であることをご理解ください。

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『her/世界でひとつの彼女』――愛という素敵な嘘――

 Amazonビデオで映画を無料視聴できることを知り、ためしに映画『her/世界でひとつの彼女』を観てみました。

  評価がさほど高くなかったので期待していなかったのですが、完全に裏切られる面白さだったので、細やかな感想を残しておきたいと思います。

 

どんな映画?

 舞台は近い未来だと思われます。皆、耳に特別なワイヤレスイヤホンをはめています。簡単に言えばSiriがパワーアップしたような感じで、メールから何からすべて音声だけで操作できるというものです。スマホのようなものも携帯していますが、そちらは写真を見たり写真を撮ったりするときだけに使われているようです。

 主人公のセオドアは、辛そうな顔をした髭の男性で、手紙の代筆業(手紙すら音声で書かれています)をしています。時々フラッシュバックする女性は、後にどうやら離婚調停中の妻であると判明します。

 あるとき、OS1という経口補水液みたいな名の人工知能をインストールします。

 ↑これです(笑) 

 さっきのSiriの強化版とは違って自己を持っており、ほとんど「声だけの人間」と変わりません。セオドアは、自らをサマンサと名乗るこの声だけの存在とやりとりしていくうちに、いつしか恋に落ちていきます。

 

 レビューでは「展開がベタで退屈」とか「無駄なシーンが多い」とか、低評価も目立ちます。確かに設定だけ追っていけば、ベタっぽい感じは否めないと思います。でも私は、そのような低評価に異を唱えたいのです。

 

愛という素敵な嘘で騙してほしい

 見出しタイトルは、Mr.Children「NOT FOUND」のワンフレーズから借りました。

NOT FOUND

NOT FOUND

 

  先日、友人たちとの飲み会で、このフレーズを巡って「超わかる~」だの「え~わかんない」だのいう議論(?)をしました。私は正直この曲を全く知らなかったのですが、なんだかこの映画にぴったりなフレーズだなと思いました。以下、『her/世界でひとつの彼女』についての私の解釈をまとめることにします。

 

   ***

 

 2人で1つであること。それは温かく、優しい一時です。セオドアとサマンサはまさに2人で1つ、一心同体でした。サマンサは人工知能ですから、セオドアが知りたいことを何でも教えてくれるし、話したいと思ったときはいつでも話すことができます。セオドアにとって、サマンサはまるで自分の一部のように感じられました。

 サマンサと恋人関係になったセオドアは、ようやく離婚届にサインする覚悟ができ、妻と再会します。そして、素敵な恋人ができたということを明かします。自分には彼女のような相手が合っているのだと、「人生にときめいてる娘」なのだと。

 

 

 遠くで遊ぶ子供たちのはしゃぎ声だけが響いています。目の前には、険しい面持ちで離婚届にサインする妻の姿。妻と楽しかった日々が蘇ります。お互いの論文は全て読み、共に成長していきました。それはまるで2人で1つであるかのような、温かくて優しい日々。

 “いつも私に求めてたわ、明るくてハツラツとした'ハッピーなLAの妻’を。私にはムリなのに”――しかし、現実には、2人で1つではありませんでした。

 

 サマンサは交際を始めて以降、次第に自分自身の欲望を学習していきました。寝ているセオドアを起こして話しかけたり、セオドアの女友達に対して嫉妬したりするようになります。

 “あなたが眠ると寂しい”と、サマンサは言います。それは、序盤にセオドアの友人が睡眠をテーマにして映画を撮っていたのを思い出させます。寝ている母の横でビデオを回し続けているだけの映画です。友人は、睡眠中だけが唯一自分が1人になれる時間であると説明します。逆に言えば、他人が眠るのを見るとき、他者と自分の絶対的な隔絶はあらわになってしまうということでもあります。

 

 セオドアと友人が、料理の栄養価からママ友への評判まで気を配って「完璧ママ」を目指すゲームをする場面があります。その「完璧ママ」は、のちの場面で、1人なんとも情けない姿でオナニーしているのです。そして、どんどんわかってきます。「完璧ママ」も「ハッピーなLAの妻」も、存在しないこと。自分の思い通りになる恋人なんて、ありえないこと。2人で1つなんて嘘だということ。友人夫婦も、些細な価値観の相違から離婚してしまいました。彼女らも、もちろん2人で1つではありませんでした。

 

 友人の元夫は僧侶になりました。彼は、自分が身体を持っているから1つになれなかったのだと考えたのでしょう。体重を持つ者の宿命――逆立ちした飛行機のオブジェが、それを表しているように思われます。

 しかしサマンサの日に日に拡大する欲望が明らかにする事実は、もっと冷酷なものでした。サマンサは、自分が身体を持っていないからセオドアと1つになれないのだと考えたのです。2人が1つになれないことと、身体の有無は無関係だったというわけです。

 

 それでもなお、私たちは他者と1つになりたいと願います。たびたび見られるセックス描写は、単なるサービスシーンであるはずがありません。他者と1つになりたいという、この人間の抱く願望は、セックスでもって疑似的に満たされるのです。疑似的と言ったのは、先も言ったとおり、2人で1つというのが嘘にほかならないからです。でも私は、嘘が常に悪いものとは考えません。セオドアは手紙代筆業者でした。彼は、嘘によって、人々に生きる希望を与えているのです。

 

  ***

 

 他にももしオススメの映画があれば、ぜひ教えてください。

 

心的機能の表と裏②(判断編)

MBTI

 前回の続きです。

 今回紹介するのは、③外向Fと内向T、④外向Tと内向Fの判断ペアです。

 

③外向Fと内向T――感情的思考と論理的思考

 人の気持ちを気にかけて行動しようとするのは、外向Fのはたらきです。喜んでいるか、悲しみはしないかなど、相手の気持ちが判断の基準になります。

 それに裏付けを与えるのは、内向Tです。論理的に考えて実行可能かどうか、それを自分がする必要性があるのか、という判断の仕方になります。

 このペアも互いに緊張状態にあります。相手の気持ちを気にかけることに神経を使っているとき(外向F)には、それが自分にできるのか・する必要があるのかを考える(内向T)ことには気が回らなくなります。逆にできるかどうか・する必要があるかどうかを重視するとき(内向T)には、人の気持ちを考慮する(外向F)余裕はなくなります。

 成熟した外向F暖かな思いやりですが、悪くはたらけば情に流されることにもなります。また、良くはたらく内向T冷静で鋭い分析力として現れますが、一方でただの屁理屈に陥ることもあります。

外向F← ENFJ/ESFJ INFJ/ISFJ ENTP/ESTP INTP/ISTP →内向T

 

④外向Tと内向F――客観的判断と主観的判断

 社会全体という視点から、自分がなすべきことをしようとするのが外向Tのはたらきです。全体のプラスに繋がるかどうか、が行動の基準になります。

 それと裏表の関係になっているのは、自分の感情に基づいて考える内向Fです。自分がそれをしたいかどうか、感情に矛盾しないかで判断します。

 一方のはたらきが強まれば、もう一方は弱まります。チーム一丸となって同じ目標を達成しようとする場合(外向T)には、自分の感情を勘定にいれている(内向F)ひまはありません。一方で、自分の気持ちが納得するかどうかに重きを置く(内向F)と、チーム全体の利益(外向T)は途端に意味のない基軸へと変わってしまいます。

 外向Tの良い面として、不正や無駄を暴き効率良くタスクをこなすことが挙げられますが、悪い面として人を駒として扱い支配する危険があります。また、内向F自分の気持ちに素直であるのは良いことですが、反面それはワガママと見られかねません。

 外向T← ENTJ/ESTJ INTJ/ISTJ ENFP/ESFP INFP/ISFP →内向F 

 

 このように各はたらきがペアを組んでいると考えると、たとえばENTJENTPのようなJとPの違いしかない2タイプでも中身は全然違うということがわかってきます。ということは、E/I、N/S、F/T、J/Pという2択×4にうまく答えられなかった場合でも、このアプローチによって自分のタイプを絞ることができるかもしれませんね。

 

心的機能の表と裏①(情報収集編)

MBTI

 私がMBTI®を知ったのは、インターネットに跋扈する「MBTI®もどき」からでした。簡単な質問に答えるだけで自分の性格がズバリわかる!と時々SNSで話題になるアレです。MBTI®は、一見とてもわかりやすいのです。だって最悪2択に4回答えれば4つのアルファベット=自分の性格がわかるんですから。

 しかし書籍で学んでいくにつれて、そのような「MBTI®もどき」のために、MBTI®が誤解を受けているということがわかりました。つまり、MBTI®は、EとI、NとS、FとT、JとPという人間の8つの傾向から、単に16通りの組み合わせをつくって分類しただけのものではなかったのです。

 

 詳しく正確な説明は入門書をあたっていただくとして、MBTI®をよりよく理解するうえで重要になるファクターがあります。それは、前回まで4回にわたって、2タイプの最高の相性について論じてきましたが、その際に何度も使用した外向○内向△というものです。文字通り、自分の外側に向けられるはたらきが外向○、自分の内側に向けられるはたらきが内向△です。具体的に言えば、人と話したり外の物事に目を向けたりするときに現れてくるはたらきが外向○、1人で考え事をしているときなどに現れてくるはたらきが内向△ということになるでしょう。

 今回から2回にわたり、外向○、内向△というものがどのようにタイプと関連しているのかについて、あるはたらきは別のはたらきと表と裏の関係をなしていると考え、説明していきます。

はたらきの表と裏

 外向と内向の区別のあるはたらきは、N、Sの情報収集に関するはたらき2つと、F、Tの判断に関するはたらき2つの計4つです。これら4つにそれぞれ外向と内向があるので、全部で8通りです。そしてNとS、FとTはそれぞれ表と裏の関係になっています。さらに外向と内向もそこに関係してきますから……結論として、以下の4つのペアが作れることになります。

 ①外向Nと内向S

 ②外向Sと内向N

 ③外向Fと内向T

 ④外向Tと内向F

 つまり人はみな、①か②の情報収集ペア、③か④の判断ペアからそれぞれ1ペアずつがわりふられているということです。*1これらのペアの組み合わせによって、タイプは決まってきます。

 今回は、この①と②の情報収集ペアについて見ていくことにします。

 

①外向Nと内向S――発想と蓄積

 外の物事と接しているときに見えない法則性に気が付くのが、外向Nのはたらきです。こういうのが好きな人はああいうのも好きだろう、こういう場面ではああいうことが起こるだろう、あの事態はこの事態と似ている、というような考え方です。くだけた言い方をすれば「『あるある』を見つける力」になると思います。

 その法則を裏打ちするのは、自分の知識や経験です。すでに知っていることを積み重ねるこのはたらきが、内向Sということになります。あの人はあれが好きだと言っていた、あの時はああだった、というように個別の事柄に目を向けていきます。外向Nが「『あるある』を見つける力」なら、内向Sは「『あるある』を確かめる力」になるでしょう。

 この2つのはたらきは真逆を向いています。片方が強ければ強いほど、もう片方は弱まるような関係なのです。次から次へと新しいひらめきが舞い込んでくる場面(外向N)では、事実に即して検証すること(内向S)は難しくなります。逆に、事実を正確に把握しようとすれば(内向S)、他との類似性を見出すこと(外向N)は難しいものとなるでしょう。

 外向N内向Sも、使いようによっては毒にも薬にもなります。外向Nは良くはたらけば信頼に足る一般法則を導き出しますが、悪くはたらけばそれは単なるレッテル貼りになりかねません。また、内向Sが良くはたらけば根拠として有用な知識や経験を積むことができますが、悪くはたらけば事実への妄信に繋がります。これらのはたらきの強さは、タイプによって決まっています。

外向N← ENFP/ENTP INFP/INTP ESFJ/ESTJ ISFJ/ISTJ →内向S

②外向Sと内向N――観察と想像

 見たり聴いたり味わったりすることで、物事をありのままに把握しようとするのが外向Sです。この人は今こうしている、あれは今ああなっている、というような「今」に関するものの見方です。たとえば、相手の気持ちを探る場面で相手の表情をよく観察するのが、このはたらきになります。

 そのはたらきを裏付けるのが、物事の見えない側面を想像する内向Nです。この人は以前こうだったのかもしれない、あれは今後ああなるかもしれない、というように「今」よりは「今」以外に焦点をあてる考え方です。相手の気持ちを探る場面では、表情の裏に隠された本音を見つけようとするでしょう。

 ①と同様、これら2つのはたらきは綱引きの関係にあります。音そのものを集中して聴かなければならない場面(外向S)では、その曲の背景に思いを馳せること(内向N)はできませんし、曲の成り立ちや演奏者のプライベートなどを想像しているとき(内向N)には、目の前で響いている音楽(外向S)は全然耳に入ってこないものです。

 当然、どちらのはたらきにも良い面と悪い面があります。良く鍛えられた外向Sは、臨機応変に対応するための優れた観察力として機能しますが、未熟な場合には神経過敏に繋がりかねません。また、内向N様々な可能性を考慮するはたらきとして有用にもなりますが、悪くはたらけばそれは根拠に乏しい妄想になってしまいます。2つのはたらきの強さは以下のようになります。

外向S← ESFP/ESTP ISFP/ISTP ENFJ/ENTJ INFJ/INTJ →内向N

 

 ③と④のペアはこちらで説明しています。→

 

*1:選ばれなかった方のペアは、無意識に沈んでいるという説があります。

MBTI®における最高の相性について④(ESFP&INTP、ESTP&INFP編)

MBTI

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 MBTIにおいて最高の相性といわれる2タイプ。この組み合わせについて論じるのは4回目ですが、ついに最終回になります。今回はESFPとINTPESTPとINFPの2組を紹介します。

他の組み合わせについては以下の過去記事で読むことができます。

 毎度申し上げる通り、MBTI®を学ぶ一般人の解釈にすぎないということをご理解ください。正確な知識をお求めの方は、日本MBTI協会の出版する書籍をお読みになることを強くお勧めします。

 

ESFPとINTP

ESFP――ワクワクする今を見つける人たち

 ESFPの機能: 外向S→内向F→T→内向N

 ESFPは、自分の五感を通して物事を知るために外向S)、自分がどうしたいかを基準にして行動する内向F)タイプです。ファッション、音楽、自然、旅行などに興味を持ち、アクティブに動き回る友人が多いです。

 青年期以降は、今を生きるためには、自分が楽しいかどうかだけでなく、社会全体への影響T)も意識しなければならないと思うようになります。

 観察眼には自信がありますが、一方で想像力を働かせる内向N)のは苦手です。「立派な理想を持っていたって、今が楽しくなければ何の意味もない」と思っているかもしれません。

INTP――世界の原理に勝負を挑む人たち

 INTPの機能: 内向T→外向N→S→外向F

 INTPは、この世界がどういう論理で成り立っているのかを知るため内向T)、新たなアイディアを求めて行動する外向N)タイプです。常識や権威はまず疑ってかかるので、独立した印象を与えます。

 青年期以降は、この世界の仕組みを理解するためには、新しいことに触れるだけでなく、自分の知識や経験と照らし合わせるS)ことも必要だと感じ始めます。

 この場の雰囲気を悪化させないため外向F)にと、ロジックの欠陥に目を瞑ることには我慢なりません。みんなが気分良くいることは、世界を支えるロジックには無関係であり、取るに足らないことであると考えるのです。

ESFPとINTPの相性

 ESFPの今を楽しもうとする姿を見ると、INTPは、自分の知識を引き出して考える機会を得ます。また、INTPが世界の法則性について語るとき、ESFP自分の行動が社会的にどんな評価を得るのかを自覚させられます。

 INTPは、自分の論理にこだわるあまり、自分に都合の悪い考えをはねのけて、自分は間違っていないの一辺倒になることがあります。INTP怒りに囚われて排他的になっていることをすぐに発見するのがESFPです。ESFPは、即座に楽しい空間を作り上げることで、INTPの緊張状態をやわらげます。落ち着きを取り戻したINTPは、再び周囲の意見に耳を貸して冷静な分析を行えるようになるでしょう。

 ESFPは、自分が何をしたいのかわからなくなって、刹那の快楽におぼれたり、刺激的な出来事に翻弄されたりすることがあります。ESFP無秩序な行動に気づくのがINTPです。INTPは、ESFPのやることに「何故それをやるのか」と問いを投げかけるでしょう。問いを投げかけられたESFPは、見えなくなっていた自分の気持ちについて立ち止まって考えることができるでしょう。

 

ESTPとINFP

ESTP――とにかくやってみる人たち

 ESTPの機能: 外向S→内向T→F→内向N

 ESTPは、自分の五感を通じて物事を知るために外向S)、理にかなっているかどうか内向T)に基づいて行動する人たちです。「百聞は一見にしかず」という信念を持ち、迅速な行動をとります。

 青年期以降は、実際に経験したり観察したりするためには、合理的であるだけでなく、周りがそれをどう思うかF)という視点も欠かせないと思うようになります。

 目に見えることを信頼しますので、見えないことを想像しながら動く内向N)のは苦手です。「人が何を考えているかなんてわかるわけがない」と思っていますので、MBTI®には興味すら抱かないかもしれませんね。

INFP――自分の理想を楽しむ人たち

 INFPの機能: 内向F→外向N→S→外向T

 自分の理想を叶えるために内向F)、新たなアイディアに次々と触れていく外向N)タイプが、INFPです。控えめながら、自分の世界ともいうべき強いこだわりを持っていて、ミステリアスな印象を与えます。

 青年期には、夢を実現するためには、色々な可能性に思いを馳せるだけでなく、知識や経験を蓄積していくS)ことも重要なことだと感じます。

 自分がどうなりたいかが全てです。そのため、自分に課された義務をただ遂行する外向T)のは辛いことです。「興味のない人と仲良くするのも、したくない労働をするのも苦痛だな」と感じているのです。

ESTPとINFPの相性

 ESTPの「とにかくやってみる」精神は、INFPに、知識や経験を積む良い機会をもたらします。また、INFPが自分の気持ちを言葉で表現するとき、ESTP自分の行動が人にどう思われるのかを自然と学ぶことになります。

 INFPは自分の理想にこだわりすぎて、都合の悪い意見を聞き入れなくなったり、理不尽にキレたりすることがあります。ESTPは、INFP感情の変化を態度からすぐに読み取ることができます。そのため、INFPが気分を害すポイントを避けつつ、現実的なアドバイスをすることで夢を応援するでしょう。

 ESTPは、時に考えることを放棄して、衝動的に行動してボロボロになったり、危険な行為にのめりこんだりすることがあります。INFPは、ESTP無茶をしていることにはすぐに気が付きます。そしてINFPは、「危ないと思う。心配だよ」というように、自分の不安な思いを表明するでしょう。それを受けたESTPは、自分が深く考えず行動していたことに気づかされ、落ち着きを取り戻すのです。

 

 今にとらわれて自分のことがわからなくなってしまう人たちと、自分のことにとらわれて周りの意見を受け入れられなくなってしまう人たち。お互いを支え合う2人の間には、きっと楽しい時間が流れることでしょう。

 

**

 いかがでしたでしょうか。これで8通りの組み合わせをすべて紹介したことになります。最高の相性をもつ相手に出会えたら、最初の印象だけで判断して逃すことがないようにしたいですね。

 なお、MBTI®のタイプダイナミクス理論に基づいて慎重に解釈を施しましたが、適切な表現が思い浮かばないところや、自信がないところが何点かあります。もし感想やご指摘、疑問点などがございましたら、仰っていただけると励みになります。よろしくお願いします。

 

MBTI®における最高の相性について③(ESFJ&INTJ、ESTJ&INFJ編)

MBTI

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 前回、前々回に引き続き、最高の相性と言われるタイプの組み合わせについて、個人的な解釈をしていきたいと思います。今回は、ESFJとINTJESTJとINFJの2組について語っていきます。

ENFJとISTJ、ENTJとISFJ編は↓

前回のENFPとISTP、ENTPとISFP編は↓

で読めます。

 あくまでMBTI®を学ぶ素人の解釈になります。正確な知識をお求めの方は、日本MBTI協会から出版された書籍をお読みください。

 

ESFJとINTJ

ESFJ――人々の今を応援する人たち

 ESFJの機能:外向F→内向S→N→内向T

 ESFJは、人々の幸せのために外向F)、知識や経験を活かす内向S)タイプです。いつも人の様子を気にかけ、礼儀正しく、積極的にいろいろな人と交流しようとします。

 青年期には、人を幸せにするためには、相手の行動をよく覚えておくだけでなく、行動パターンから相手がこれからどうなるのか予想して動くN)ことも大事であると悟ります。

 みんなが笑顔になってくれることが、ESFJの望みです。そのため、理にかなっているかどうか内向T)はこの際どうでもいいことです。良くない事実をありのままに語る人を見ると「なんでわざわざ雰囲気悪くするようなこと言うんだろう」と不満がたまります。

INTJ――理想に向かう人たち

 INTJの機能:内向N→外向T→F→外向S

 INTJは、自らのインスピレーションをより精緻なものにしていくため内向N)、社会全体への影響という視点から物を考える外向T)人たちです。未来から逆算して今を考えるので、行動は合理的で、周りにもそれを要求するところがあります。

 青年期は、自分の洞察を価値あるものにするためには、自分や周りは今後どうなるべきかという視点だけでなく、自分や周りは今後どうなりたいのかという視点F)も必要だと感じるようになります。

 長期的なビジョンをもとに行動するINTJにとって、物事を実際に経験したり観察したりする外向S)のは時間の無駄に思えます。また、刹那主義的な見方には我慢がならず、内心「精神的に向上心のないものは、馬鹿だ」と思っているかもしれません。

ESFJとINTJの相性

 ESFJが温かい言葉と態度で接するとき、INTJ自分がどうなりたいのかについて考える機会を与えられます。そして、INTJが自分の発見した因果法則を語るとき、ESFJは、人の行動と気持ちがどう関連しているのかについてヒントを得ることができます。

 INTJは、完璧主義です。自分の理想への固執から、強迫的に活動したり、感傷的になって人やモノに八つ当たりすることがあります。ESFJは、INTJ神経質になっていることにすぐに気が付きます。そして、INTJがリラックスできるような環境を整えてあげることでしょう。

 ESFJは雰囲気を悪くしたくない一心で、自分にできるわけがないタスクを引き受けてしまったり、的外れなアドバイスをしたりすることがあります。ESFJ実現不可能な人助けをしようとしていることを、INTJは即座に見抜きます。そして、INTJESFJに対し、これから何をすべきなのかについて適切な助言を与えるでしょう。「それは君にはできないだろうから、断ったほうがいい」というように。

 

ESTJとINFJ

ESTJ――確実に結果を残す人たち

 ESTJの機能: 外向T→内向S→N→内向F

 ESTJは、社会全体の利益に貢献するために外向T)、自らの経験や知識を生かす内向S)タイプです。成果主義で、戦略的に行動するのが得意です。ところで、友人のESTJとオセロをやったことがあります。それはもう強かったです。

 青年期になると、利益を生むためには、これまでのケースがどうだったかだけでなく、そこから今後どういうことになりうるかパターン化して考えるN)ことも必要だと思い始めます。

 ESTJは今何をすべきかを重視するため、自分が何をしたいのか考えて動く内向F)のは苦手です。やるべきことをやらず夢ばかり見ている人を見ると、甘えていると感じます。

INFJ――人の未来を言い当てる人たち

 INFJの機能: 内向N→外向F→T→外向S

 INFJは、自らの内にあるビジョンに基づいて内向N)、人の幸福のために働きかける外向F)タイプです。かくいう著者がINFJです。未来から逆算して、今相手に何をしてあげるのが最善であるかを考えます。

 青年期以降、自分の洞察を価値あるものにしていくためには、人のためになるかどうかだけではなく、それが論理的に正しいと言えるかどうかT)という視点の必要を自覚します。

 未来をイメージすることには自信がありますが、今の様子を観察する外向S)のは苦手です。そのため、「世の中そういうもん」という現実主義的な言動は、思考停止した投げやりな態度であるように感じます。

ESTJとINFJの相性

 ESTJのてきぱきとした行動とその成果を見ると、INFJ現象がどういう論理で変化していくのかについての悟りを得ます。また、INFJが自分のイメージを語るとき、ESTJは、青年期以降の課題である社会が今後どうなっていくのかについて学びます。

 INFJは、理想を叶えてあげたい気持ちが強く、人に持論を押し付けたり、自分に賛同しない相手を激しく責めたてたりすることがあります。ESTJは、人のためと言いながら人を傷つけてまわるINFJの行動の矛盾を見抜きます。そして、INFJに対し、理想の実現のためには今何をすべきなのか適切に助言することでしょう。

 ESTJは、義務を全うすることにとらわれ、権威に無批判に従ったり、やみくもに人を批判したりすることがあります。INFJは、ESTJ厳しい態度をとるのは自分の不安を隠しているためであると確信します。そして、ESTJの不安を取り除こうと親身になって話を聞き、適宜気持ちを代弁してあげるかもしれません。

 

 義務感にとらわれ考えることを忘れてしまう人たちと、理想にとらわれやるべきことがわからなくなってしまう人たち。2つのタイプが協力すれば、明るい未来は本当に実現するかもしれないですね。

 

  続き。最終回です。→

sw8pc5.hatenablog.com

 

MBTI®における最高の相性について②(ENFP&ISTP、ENTP&ISFP編)

MBTI

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 前回に引き続き、MBTIの最高の相性と呼ばれる2タイプの組み合わせについて、解釈を与えていこうと思います。今回取り上げるのは、ENFPとISTPENTPとISFPの2通りです。 

ちなみに前回はENFJとISTJ、ENTJとISFJについて取り上げています。

 本論はMBTI®を少しかじった一般人による個人的な解釈にすぎません。正確な知識を得たい方は、ぜひ日本MBTI協会が出版する入門書をご参照ください。

 

ENFPとISTP

ENFP――未来にワクワクする人たち

 ENFPの機能: 外向N→内向F→T→内向S

 ENFPは、新しい可能性を発見するために外向N)、主観的な視点で物事に向き合う内向F)タイプです。チャレンジ精神旺盛で、興味があることには手あたり次第飛びつきます。社会問題に関心を示す人が多く、友人にはジャーナリストの卵が数人います。

 青年期になると、新たなアイディアにただ気に入ったという理由だけで飛びつくのではなく、客観的な視点、つまり社会全体にどんな影響を与えうるのかという視点で考えるT)ことを意識し始めます。

 新しさに魅せられるタイプなので、既存のものに基づいて行動する内向S)のは退屈であると感じます。「慣習なんて壊すためにあると思ってる、だってそんなのつまんなくない?」こう言ったのは、まさにENFPの友人でした。

ISTP――今に勝負を挑む人たち

 ISTPの機能: 内向T→外向S→N→外向F

 物事の仕組みを理解するため内向T)、実際に物事を経験したり観察したりする外向S)のがISTPです。今がどういう状況であるのかを即座に嗅ぎつけ、危険を回避するスリルを楽しみます。

 青年期以降、分析の精度を上げるためには、実際にやってみるだけでなく、物事の因果法則を把握する内向N)必要もあると気が付くようになります。

 物事がどうなっているのかと、人がそれをどう感じるかは何の関係もありません。「あいつ退屈そうだな~って思って見てた」。ISTPは、人の気持ちを気にして行動する外向F)のは余計なお節介であると考えるのです。

ENFPとISTPの相性

 ENFPが社会の法則性についてあれこれ自由に語るとき、それを見るISTPは自らの課題である、物事はどのように移り変わっていくかを自然に学ぶことになります。一方、常に現状を把握して行動するISTPの姿は、自分の行動が社会をどう変えることになるのかというENFPの問いにヒントを与えます。

 ISTPは自分の分析にこだわりすぎるあまり、つまらないミスを連発したり、利己的な振る舞いをしたりすることがあります。ISTPが注意散漫になっていることに気づくのが、ENFPです。ENFPは、ISTPの不自然な行動が周囲に対する関心の薄れから来ていることを察します。そして、ISTP興味を示しそうなものを的確に提案するでしょう。

 逆に、ENFPは、あれもこれもという気持ちが強くなると、興味のないことにまで手を出しまくって、何もかもが中途半端になることがあります。このENFPの無秩序な行動に敏感なのがISTPです。ISTPは、ENFPの行動が一貫していないことを指摘するでしょう。その指摘が、ENFPに自分が本当にやりたいことは何なのか立ち止まって考える機会を与えることになるのです。

 

ENTPとISFP

ENTP――未来を創造する人たち

ENTPの機能: 外向N→内向T→F→内向S

 ENTPは、様々な可能性を発見するため外向N)、ロジックに基づいて行動する内向T)タイプです。あるENTPの友人は、迷う暇もほとんどないままそれまでの生活を捨て、今は起業する準備を進めています。理にかなったアイディアに魅了されると行動は早く、リスクを冒すことを恐れません。

 青年期は、イノベーションを起こすには、それが論理的に可能であるだけでなく、人々の人生にどういう影響を与えるかF)を考えなければならないと学ぶようになります。

 ENFP同様、規範や慣習に縛られる内向S)のを嫌います。「過去にとらわれていたら、未来を創造することなんてできない」と豪語するのは、ENTPの役目です。

ISFP――今ここを楽しむ人たち

ISFPの機能: 内向F→外向S→N→外向T

 ISFPは、実際の経験や観察を通じて外向S)、自分の幸福を追求する内向F)人たちです。音楽や漫画、アニメなどを好む人が多いです。自分の気持ちは行動で示そうとしますが、言葉で伝えるときは「カッコイイ!」「これ好き」など率直な言いまわしを好みます。

 青年期になると、自分の幸せのためには、実際にやってからどう思うか判断するだけでなく、自分の感情の法則性を把握する内向N)必要があると考えるようになります。

 ISFPは、自分がどう思うかを根拠に行動します。そのため、社会全体への影響を考えながら行動する外向T)のは窮屈に感じます。「なんで他人に決められなきゃいけないの?自分の好きなようにやらせてほしい」と思っているかもしれません。

ENTPとISFPの相性

 ENTPが社会の法則性を次々指摘するのを聞くと、ISFP今後自分の気持ちがどう変わりうるかがクリアに見えてくるようになります。一方、ISFPの素直な感情表現から、ENTP自分のアイディアが人にどんな影響を及ぼすのかを自然と学ぶことができます。

 ISFPは、自分の気持ちを大切にするあまり、自分勝手な行動をとったり、逆ギレしたりすることがあります。ENTPは、人々がどういうときにどういう反応を示すのか悟るのは上手です。ENTPは、ISFP自分しか見えなくなっていることにすぐに気がつき、ISFPの荒ぶりを落ち着ける最適な提案をするでしょう。

 ENTPは、次から次へと新しい可能性を発見するので、時にほとんど不可能なことにまで手を出し、憔悴しきってしまうことがあるかもしれません。ENTPが無理をしていることに気づくのは、ISFPの役目です。ISFPは、「無理してない?心配だよ」というように率直な感想を表明することでしょう。それによってENTPは、自分のしていたことが無理筋であったと自覚し、再び冷静さを取り戻すでしょう。 新しいことに飛びついて自分のことがわからなくなる人たちと、自分にしか興味がなくなって周りのことがわからなくなる人たち。お互いに忘れていることを自然な形で思い出させ合い、完全な世界をつくりあげているのだと言えます。

 

 続き→

sw8pc5.hatenablog.com

 

MBTI®における最高の相性について①(ENFJ&ISTJ、ENTJ&ISFJ編)

MBTI

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 日本MBTI協会が出版している入門書によれば、MBTI®は決して相性診断ではないとのことなのですが、ある個人サイト(伏せます)の相性論が非常に興味深かったので、それについて少し解釈を残しておきたいと思います。

 

相性100%の組み合わせとは

 あるサイトによれば、最も相性の良いタイプの組み合わせは、判断的態度(J)/知覚的態度(P)が一致し、外向(E)/内向(I)と、直観(N)/感覚(S)、そして感情(F)/思考(T)が一致しない組み合わせだということです。

 個々の例については後で述べることとしますが、アルファベット4文字中3文字が不一致ということですから、かなり性格に違いがあります。興味関心もまったく異なります。それでも相性が良いとされるのはどういうことなのでしょうか。今回から、4回にわけて、最も相性の良いタイプの組み合わせ8通りについて個別に論じていこうと思います。具体的には、

  • ENFJとISTJ
  • ENTJとISFJ
  • ENTPとISFP
  • ENFPとISTP
  • ESFJとINTJ
  • ESTJとINFJ
  • ESTPとINFP
  • ESFPとINTP

の8通りになります。見てわかる通り、最後のJ/P以外の3文字が一致しない組み合わせになっています。

  今回は、ENFJとISTJ、ENTJとISFJについて論じます。なお、本論はMBTI®を少し学んだ一般人による個人的な解釈になります。正確な知識を得たい方は、日本MBTI協会の出版物をご参照ください。

1. ENFJとISTJ

ENFJ――未来の幸せに貢献する人たち

 ENFJの機能: 外向F→内向N→S→内向T

 ENFJは簡単に言えば、人の幸福に働きかけるために外向F)、自分のインスピレーションを使う内向F)タイプです。私の美容師さんがENFJですが、お客さんのために理想のヘアスタイルを提供するお仕事ですから、天職であるように思います。さらに彼は、「人のためになれない仕事なんて、意味ないじゃないですか」と言っていました。ENFJらしい発言といえます。

 青年期以降は、人の幸福に貢献するためには、理想像を思い描くだけではなく、「相手が今してほしいことは何か」に注目することS)の重要性に気づき始めます。お客さんに似合うヘアスタイルを提案するだけでなく、時には、お客さんが望むヘアスタイルを叶えてあげるのも大切だと学ぶのです。

 一方で、行動の根拠をロジックに求める内向T)のは苦手です。先の美容師さんなら「論理的に正しいからって、それが人のためになるとは限らなくないですか?」と言うかもしれません。

ISTJ――今ここの問題に気づく人たち

 ISTJの機能: 内向S→外向T→F→外向N

 ISTJは、蓄えた知識や経験を基に内向S)、客観的な視点から物事を考える外向T)タイプです。私の知人ではいわゆる理系分野で活躍する人が多いです。実際の証拠から論理的に解を導き出す様子はさながら探偵のようで、私はISTJの推理に恐れおののいたことがあります。

 青年期以降は、自分の蓄積をより価値のあるものにするためには、「自分や周りは何をすべきか」という視点だけではなく、主観的な視点、すなわち「自分や周りは何をしたいのか」という視点F)も必要であると考え始めます。

 一方、前例のない無根拠なアイディア外向N)には不安にさせられます。そういうイメージだけで物を語る人に「夢ばかり見てないで、現実を見ろ」と憤るISTJの姿は容易に思い浮かびます。

ENFJとISTJの相性

 以上の特徴から相性の良さの説明ができそうです。

 まず、ENFJの「人の幸福に奉仕したい」精神は、青年期以降ISTJが考え始める、自分はどうしたいのかという問いに心地よいヒントを与えてくれます。そして、ISTJが実際的な立場からものを言うとき、ENFJ相手が具体的に何を望んでいるのかを自然と知ることになります。

 ISTJの優れた推理力は、時に負担になります。つまり、「自分は今何をすべきなのか」をいやでも理解してしまうため、自分の責務を全うしようと頑張りすぎたり、長い目で見れば別にする必要のないことにまで囚われたりするのです。このISTJの負担をすぐに見抜くのがENFJです。ENFJは、ISTJの負担を軽くするにはどうしたらよいかについてあれこれと考え、実行するでしょう。それは負担を代わりに引き受けるのではなく、負担を生じさせない環境を整えるといった形であらわれます。ENFJはまさにそのような時にこそ、生き甲斐を感じるのです。

 一方で、ENFJは人のためになろうとする気持ちが大きいあまり、自分の心身の安全を無視して行動したり、的外れなお節介を始めたりすることがあります。ISTJは、ENFJ骨折り損のくたびれ儲け状態に陥っていることに即座に気付きます。そしてISTJENFJに対し、今何をすべきなのか的確な助言を与えるでしょう。「疲れてるみたいだから休んだほうがいい」と。

 お互いがお互いの弱点を刺激しないのも良いところかもしれません。ENFJはイメージで物を言うので、一見ISTJを不安にさせてしまいそうですが、ENFJのイメージはISTJの苦手な「突然の思いつき」の類いではなく、形のない根拠として働くようなものです。また、ISTJが重視するロジックは推理のことであり、ENFJの苦手な「根拠としてのロジック」とは異なるものです。

 相手の自然な振る舞いから多くを学び、無理することなく助け合い、地雷を踏むこともない、これらが最高の相性といわれる所以なのでしょう。

 これ以降も同じように論を進めていきます。

 

2. ENTJとISFJ

ENTJ――正義のために戦う人たち

 ENTJの機能: 外向T→内向N→S→内向F

 ENTJは、社会全体の利益を生むために外向T)、自らのインスピレーションを働かせる内向N)タイプです。知人には、政治や経済、分析哲学に関心を示す人がいます。彼らの批判は的を射ていて嫌味がなく、厳しいことを言うわりに好印象なのが特徴です。

 青年期以降になると、社会に働きかけるためには、理論だけではなく、実際に経験したり観察したりすることS)も必要だと考え始めます。

 一方で自分がよければそれでいいという態度(内向F)には我慢がなりません。いつでも社会全体の未来を見据えているENTJにとって、自分の感情のままに行動するのはワガママであるように思えます。「それって個人の感想ですよね?」これはENTJらしい言葉なのかもしれません。

ISFJ――人の要望に敏感な人たち

 ISFJの機能: 内向S→外向F→T→外向N

 ISFJは、蓄えた知識や経験に基づき内向S)、人のために働きかける外向F)タイプです。人のことをよく見ており、相手が望むことを即座に察します。事務職に就きたがる人が多いです。

 青年期以降は、自分の蓄積を価値あるものとするためには、人のためになるかどうかだけではなく、自分のしようとしていることが論理的に正しいものと言えるかどうかT)という視点も必要であると考えるようになります。

 一方で、規範を無視した突然の思い付きによる行動外向N)には耐性がありません。ルールを守らない人を見かけると、普段の温厚さからはうってかわって冷徹になることがあります。

ENTJとISFJの相性

 ENTJの正しさへのこだわりは、青年期以降のISFJ自分のしようとしていることは正しいのかという問いに自然にヒントを与えます。また、ISFJが事実に基づいて行動するとき、ENTJは青年期以降の課題である人々の具体的な行動に対する観察力を自然と磨くことになります。

 ISFJ人の要望に対しあまりに敏感です。そのため、自分の可能性を犠牲にして相手に貢献しようとしますし、しかもそれが長期的に見れば全く相手のためにならないような仕方であることも少なくありません。ENTJはそのような行動の矛盾にいち早く気づき、正確な指摘をしてあげることができるのです。

 一方ENTJは客観的な公平性に固執するあまり、某居酒屋チェーン並みにブラックな提案をしたり、自分の欲求をひどく抑圧したりすることがあります。ISFJは、そのようなENTJ痛ましいほど極端なストイックさにすぐさま気が付きます。そしてENTJ必要とする援助を正確に施すことができます。たとえば、相手がやろうとしているタスクの一部を引き受けるというような。

 こうして、ENTJはストイックになりすぎることなく、そして、ISFJは自分を犠牲にしすぎることなく、お互いに学び助け合うような関係を築くことになります。 

 

 続き→

sw8pc5.hatenablog.com

 

思春期女性のメランコリー ~『リゾナントブルー』、『なんちゃって恋愛』からの考察~

 今回は、モーニング娘。『リゾナントブルー』(2008)と、同『なんちゃって恋愛』(2009)を紹介し、そこから思春期女性にありがちな憂鬱感とはどうして生まれてしまうのかにつなげていきたいと思います。

 

リゾナントブルー(2008)/モーニング娘。


モーニング娘。 『リゾナント ブルー』 (MV)

 この曲の構成は大体以下の通りです。(違ったらごめんなさい)

 A→B→A→B→C→サビ→A→B→A→B→C→間奏→サビ→A→A

 

 まず着目するのは、「遊びじゃキスしない」というフレーズが印象的なAメロです。Aメロは曲中何度も繰り返されますが、歌詞は一定で変化しないことからも、女の子の強い意志とプライドを感じさせます。

 Bメロでは、「軽い娘に よく見られる 顔のせい?もう慣れたけど」や、「車とか 格好とか そんなの自慢は もういいから」のような、シラケた感じの歌詞が続きます。Aメロと合わせてみると、たくさんの男性に言い寄られて辟易している女の子の姿が浮かんできます。

 しかしそのあとのCメロで続くのは「だけど ねえねえ だけど」という呼びかけです。誰に向けられているのかも、何が言いたいのかも、この時点ではさっぱりわかりませんが、後半になると、静かにゆっくりと告白を始めます。「独りの夜を 数えている」という告白です。これを契機に感情は高まりを見せ、サビへと突入します。

 シラケていてプライドの高い女の子は、ついにサビで自分の悲しみを爆発させます。何度も「HELP ME」と、助けを求めます。しかし、助けてくれる相手は誰もいません。遊びに誘ってくる男性ならたくさんいるのに、自分の孤独を埋めてくれる人はいません。ただ、「悲しみがこだまする」のです。

 

なんちゃって恋愛(2009)/モーニング娘。


モーニング娘。 『なんちゃって恋愛』 (MV)

 A→B→C→サビ→A→B→C→サビ→間奏→サビ→サビ

 

 Aメロでは、デートをドタキャンされたのでしょうか、まさにシラケきっている女の子の様子が描かれます。曲調も単調で、間延びした印象を受けます。1番の「しばらくはゲンキなキャラで なんとなく生きてきたけど 気がつけば色気も出てきてるみたい」からは、突然男性からちやほやされるようになった女の子の混乱のようなものを読みとることができます。

 Bメロも「ああ なんでなんだろう 私」という混乱したようなフレーズから始まります。だらっとしたAメロとは異なり、早口気味でに歌われています。思わず言葉がもれてしまった、あるいは、泣きそうで落ち着いて話すことができなかったかのようです。2番の「お母さんに電話がしたい」もあまりに唐突であり、それが女の子の不安定さをあらわしています。

 Cメロはつんくさんお得意のラップです。一旦冷静になった女の子が自分自身を見つめているようですが、なんとなく気だるさがあります。ちなみに「そのうち テレビを買い替えない と いけないね」という歌詞は、2年後にある地デジ導入を意識したものだそうです。ここから、女の子があたかも実在する人物であるかのように感じられます。

 曲を包みこんでいる倦怠感は一体何なのか。それはサビで明らかになります。タイトルにもなっている通り、この女の子は「なんちゃって恋愛」を繰り返しているのです。寂しいから、好きでもない男の子と恋愛します。嫌われるのが怖いから、「なんちゃって良い奴」を演じます。これが、憂鬱の正体です。しかしこの子自身それではダメだということも十分に自覚していて、最後の転調サビでは、なんとなくこの女の子が前向きな方向に歩み出していることが示唆されているようにも思えます。

女の子たちの孤独

 『リゾナントブルー』のプライドが高い女の子も、『なんちゃって恋愛』の流されてしまう女の子も、10代後半くらいの年齢によくいるタイプの女の子です。どちらのタイプもよくモテて、男性には苦労していないように見えます。それにも関わらず、心はいつも孤独を感じています。孤独とプライドが葛藤しているのが『リゾナントブルー』の女の子であり、寂しさに耐えられずに好きでもない男性と付き合っては別れてを繰り返すのが『なんちゃって恋愛』の女の子なのです。

 では、なぜこの女の子たちは孤独を感じるのでしょうか。原因は色々あると思いますが、ここではひとまず誘因について考えます。孤独を顕在させた引き金と言ってもよいでしょう。

 

「モテモテ」な10代後半

 女性は思春期を迎えた頃から、急激にモテ始めます。モテるというと語弊があるかもしれませんが、少なくとも男性からのアプローチが増えることは本当です。たとえば、ネトゲSNSをやっていると、よく知らない男性からデートの誘いを受けることが山のようにあります。あるいは、見知らぬ男性から「お友達になりましょう」と道端で声をかけられることもあります。それ以外にも、ほとんど音沙汰なかった中学時代の同級生から遊びに誘われたり、バイト先の先輩が馴れ馴れしかったりすることもあるかもしれません。個人差はあるでしょうが、大体の女性が少なからずこういった経験をしていると思われます。

 さっき、モテるというと語弊があると言ったのは、多くの人が想像している「モテる」との間にずれがあるからです。一般に「モテる」とは、自分に恋している他者が大勢いる状態です。SNSや路上でよく知らない男性からデートに誘われても、その人が自分に恋しているとはあまり考えないでしょう。中学生でも「ヤリ目」という言葉を知っていますし、警戒すべきであるということも弁えています。

 しかし、実際にこのような男性のアプローチを受けるとき、女性が冷静でいられるかどうかは疑わしいです。「ヤリ目」の人は「ヤリ目」であることを隠して接近するからです。ナンパであれば、「引っ越してきたばかりだから、友達が欲しくて」と言って警戒心をほぐそうとしたり、「一目見て可愛いと思った」とおだてて良い気分にさせようとします。頭では真に受けるべきではないお世辞であると理解しているのですが、何度もおだてられているうち、ある解釈に辿り着くことがあります。「ナンパ師だって声をかける女性は選んでいるにちがいない。つまりナンパされる私は魅力的であるにちがいない。」こうして女性は、自分の性的な価値を自覚していきます。

満たされない恋愛

 このように接近してきた男性と受動的に交際を開始すれば、当然厄介なことになります。その男性が興味を持っているのは、女性の身体だけだからです。むしろ、女性の内面を邪魔だと感じていることさえあります。交際前から交際初期にかけて優しかった彼はどこに行ってしまったのかと思うほど、自分に対して無関心になります。連絡を拒んだりデートが雑になったりします。一方で、どっぷりと依存されるケースもあります。毎日のように家に呼ばれたり甘えられたりして一見愛されているように思えますが、一方通行的な関係であることが多く、女性の意向は尊重されません。それゆえこの場合も、女性の内面には無関心であると言えます。女性にフラストレーションがたまることは言うまでもありません。

 付き合っていても、自分の意見は聞き入れてもらえず、我慢を強いられ、満たされることがありません。ここで強く孤独を感じることになります。このような交際を続けていれば、恋愛すること自体嫌になっていきます。どうせまた付き合っても、同じような目に遭うだけだと悟り、どんどん冷めた考え方をするようになります。しかし、一瞬でも相手に必要とされれば、つまり自分の身体だけでも求められれば、そのときだけは孤独を忘れることができるのです。そのために、何度も付き合っては別れてを繰り返します。交際が長続きしないのは、最初しか楽しくないからです。好きじゃない相手でも、一時的に寂しさ紛らわせてくれるならいいやと妥協しますし、そのわりに捨てられるのは怖いので、自ずと相手の機嫌を伺うようになります。こうして、自分の意見を言わず、我慢し、満たされようとしない彼女が完成します。

 

 『リゾナントブルー』、『なんちゃって恋愛』は、典型的な女性の孤独を同じような年代の女性たちが歌った曲であり、だからこそ大きな共感を呼んだのだと考えられます。この2曲は、高い評価を得ているこの時期のモーニング娘。楽曲の中でも、ずば抜けて良い楽曲であると私は感じています。